2024年03月25日

CD-34 メンテ

店頭にある私のCD-34を聴いて、「私もCD-34が欲しい」とお客様から申し出がありましたので
予備機で在庫していたCD-34をフルメンテしてNOS DAC化を施しお譲りしました。

メカ部を取り出してメンテナンス
トレイ開閉用のドライブベルトは経年劣化していますので
シリコン製のベルトを作り交換しました。
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分解している状態ではピックアップレンズが出ていますので
メカを組み上げる前にもう一度クリーニングしました。

ビフォー
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アフター
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DAC基盤回りの電解コンデンサはオリジナルと同じフィリップス製で交換
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純正のDCAは4倍オーバーサンプリングですが、オーバーサンプリングのICを取り除き
NOS DAC化(ノンオーバーサンプリング)します。
これにより、アナログレコードを聴いているかように濃くて表現豊かな出音感になります。

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フルメンテ完了で動作テスト2日目をしていましたら
希望された本人が来店されましたので、そのままお渡ししました。

厚くて濃くて深く、音楽性豊か...。
今にない出音感で癒やされます。

現在はソウルノートのD-2やD-3の様な高性能DACを所有されている方でも
DACの動作をNOS DACに切り替えて聴いている方が多いと思います。

オーバーサンプリングしてクリーンで精緻な音の表現もHi-Fi調で良いのですが、
音楽を表現豊かに楽しく聴く感じの場合、NOSの方がその様に聞こえるから不思議です...。

posted by SoundJulia at 10:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | デジタル機器 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月20日

PMA-SX1Limited

今回は最近の出来事です。

初めにドライカーボン屋さんが
新しい樹脂素材を持ち込まれたので試聴してみました。

高剛性な樹脂にカーボン粉末を混合してあるそうです。
この素材は、ある製造機の内部に使用して振動対策で使う試作品とかで
音響機器へ使用した場合、どの様な音質変化をするのか聴いてみたいということで
ドライカーボン無垢材のSJ-SIと比べてみました...。

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触って叩いてみると、メチャクチャ硬いし、
型抜きしたボードを力を入れてひねっても曲がりもしません。

SJ-SIと同じ形状で加工していただいているのでメタルベースへ入れて聴き比べてみました。

面白い音が出るかと期待しましたが、
結果としてはプラスチックの敷物を使った感じの音の質感で真ん中よりの出音
分解能が高くなるとかの効果はなく、BGMとして聴きやすい感じの音...
SJ-NFRPの様な豊かな音色や表現力や
アコーステック楽器が素晴らしく良いという事もなく音響的にはイマイチでした...。

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続いて
DENONが気合を入れて、色々とやりすぎた最高級アンプ
PMA-SX1Limitedが入荷したので、動作確認を兼ねて試聴しております。

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入力セレクターとボリュームコントロールだけという音質重視で割り切った考えのアンプ...。

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カスタムパーツ満載、天板も特別製...
やりすぎたのか、現行品に、この様な作り込みのアンプはなくなってしまった(笑)
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DENONのバランスはヨーロッパ方式で2番はコールド
スイッチの切替で簡単に2番と3番の極性を変更可能
電源ON状態で、このスイッチを切り替えると内部でリレーが動く音がするので、
このスライドスイッチで切り替えているわけではない金のかかった作り込み...。

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先にアンバランス入力でCD/SACDを聴いてみる...
出音一番で感じるのは、DENONのアンプとは思えないような
高分解能で見通し良く広い音場空間の出音で驚きました!

PAM-2000に感じるドンシャリ、バリバリ感は無い(笑)

中高域の解像度というか分解能の高さは驚くほどで、ややクールな温度感
他社のアンプので音感でいうと、
パイオニアA-07、ヤマハA-9、ゴールドムンドの古いアンプに感じる高域感で更に高分解能!

ステレオサウンドのソフト、CD/SACDを切り替えて試聴すると、CDとSACDの音数の違いというか
レンジ感や空間も含めた何が違うのかが凄く聞き取れる高分解能ぶりで笑えてくる!

下手に¥100万級のセパレートアンプを買うより性能的には良いと感じてしまいます。
録音スタジオの検聴用高性能アンプの様な出音なので
ヨーロッパ製品に感じる音楽性や味わいなどの要素は無いが
いっちゃってる高性能ぶりの出音に驚きました...。

バランスアンプということなのでバランス入力で同じソフトを同じ音量で聴いてみると
アンバランスのクールな感じが減り音密度が上がり厚みが出ました。

電源ON直後は、高域にトゲを感じる神経質な質感でしたが、
数時間通電後の音質は、アンプもやや暖かくなり熱的に安定して神経質な感じがなくなりました。

アナログレコードを聴いてみる...。
現代アンプにしては驚くほどマトモな出音!
MMもMCも悪くないです。
特にDL-103Rの出音は他社のフォノイコを通して聴いた感じより良かったです。

この内臓フォノイコなら外付けのフォノイコを買う必要はまったくない。
適当な値段の¥20万や¥30万程度のフォノイコを繋いでもメリットは無いと感じます。

供給する電源を壁コン等の商用電源と電源装置を使った綺麗な波形の電源で聴き比べてみると
電源装置から供給したときの出音感は、
映像で例えると有機ELテレビの4K画像を見ているかのような精緻なまでの音の表現...
電源装置を外すと、やや厚めで分解能が下がった低域と高域の精緻な表現が無くなった。
粒立ち良く艶にならずに細かく立って分解していた高域が繊細感と艶感に変わり
澄み渡るような広い音場空間も狭くなって濁る感じがします...。

一般的なアナログアンプの場合
パワーアンプの電源は降圧、整流、平滑だけだと思うので、
電源装置の綺麗な電源はパワー段に効いているのだと思います。

まぁ色々と反応して面白いです。

ついでに、能率が驚くほど高いJBLのハーツフィールドへ繋いでみましたが
近年のアンプの多くは電源ONでスピーカーから「シー」とか「サー」とか音が聞こえますが
ほぼほぼ無音状態なので作り込みが良い事を感じました。

なかな出来の良いアプなので、店でもう少し試聴して4月上旬に商品化します。

posted by SoundJulia at 13:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | アンプ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月11日

ドライカーボン テーパードターンテーブルシート

試作を重ね完成いたしました。

ドライカーボン製テーパードターンテーブルシート
ドライカーボン製コレクトチャック式スタビライザー
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ターンテーブルシートはもちろんの事
コレットチャック式スタビライザーも精度を更に上げました。

マッド仕上げの左が完成品、右が試作品
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コレットチャックはツマミを回してターンテーブルのスピンドルへ固定するのですが、
カーボンスタビライザーに開けたコレクトチャックの貫通穴は
若干、遊びを持たせたサイズになっているため
締め込んだ位置でスタビライザーのセンター位置がほんの僅かズレてしまう事があります。

回転時に揺らぎが無く、まるで止まっているかのような見え方にしたいため
スタビライザーセンターへ、ツマミが入り込む凹加工を施し
ピッタリと中心位置で締め込むことができるようにいたしました。

左が完成品で色は艶のないマッド調、右が試作品で色は艶あり
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当店のテーパードシートの最外周と最内周の高低差は1mm
外周と内周でアームの高さを見ても変化がわからない程度に収めていますが、
密着に関しては、大きな曲がりのない普通のレコードの場合、問題ありません。
(変形やグニャグニャ反り返っているレコードは問題外)

他社テーパー付きシートの多くは2.5mm程度の高低差となっているようですが、
レコードの密着を試しますと、そんなに大きな高低差は必要なく、
大きく高低差を付けると外周と内周でアームの高さがかわってしまいますし、
色々試すとレコードがレーベル部分からV字になり浮いてしまう場合がありました...。

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テーパードターンテーブルシートは積層ドライカーボンを斜めに削り出していますので
カーボン繊維が90度で重なり合う部分が年輪のように見えています。

シートのサイズは、レコードの最外周部分が飛び出るサイズにしています。
通常レコードの再外周部分は膨れ上がっていますので、
レコードと同じサイズで作ると密着が悪くなってしまいますし、
シートのサイズをレコードより小さくする事で、最外周の膨らんでいる部分を逃がし
レコードを外す時、指がレコードに触れるので持ち上げやすくなっています。

裏から見た写真です。
最外周の無録音部分の溝が外へ飛び出る感じです。
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テーパードシートへレコードを密着させる方法として
重さで押さえつける方法と、コレットチャックで固定する方法がありますが、
重さで押さえつける場合、市販のスタビライザー(廃盤製品も含める)を使用すると思いますが
色々試すと、重さで押さえつける方法は、ダイナミックな感じというか躍動感が減り、
頭を押さえつけられているような平面的な出音感になってしまいます。
試したスタビライザーは下記の写真

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現行販売品で、上記よりマシな物はナガオカのスタビでした。
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この写真の正規の載せ方と、下の載せ方では音が違います。
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反対にして載せた場合
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どちらにしても、コレットチャック式の出音にはかないません。

SJ-SIと組み合わせるメタルベースと同じ素材で作ったスタビライザーの場合
上記写真のスタビライザーたちに感じる頭を押さえつけられたような感じや
躍動感が無くなる感じはないのですが、磁石に引っ付く素材なので
MMカートリッジ使用の場合は、全く問題ないのですが、
強力なマグネットが使用されているMCカートリッジを使用して
最内周へ送る無録音部分の送り出し溝の送りが速いレコードの場合
カートリッジが中心位置へ加速して早く移動すると、
カートリッジ内の強力なマグネットで
スタビライザーへ吸い寄せられて引っ付いてしまう事がありましたので
コレクトチャック式としております。

このテーパードターンテーブルシートを使い
あの有名なテラークの大砲爆裂音レコード、
チャイコフスキー1812をかけてみました。

最後の内周部分で溝のウネリが見える音溝になっていますが
ドライカーボン製テーパードターンテーブルシートとスタビライザーの恩恵で
レコードがビビる事も、カートリッジのトレースが限界を超えて針飛びする事もなく
爆音にすると、スピーカーが壊れるかと思うようなで音で試聴できました。

音溝の映像

ELACミラコード90へテーパードターンテーブルシートを使用して再生
大砲部分の試聴は下記写真をクリック!

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以下、販売についての説明です。

素材が高額かつ加工が困難な為、完成品は高額な商品になりますので
お試しいただき効果を納得していただいた方のみ販売を考えております。

つきましては下記の流れで貸出試聴を行いますのでご自宅のオーディオ装置でお試しいただき
買う価値があると判断された場合のみ注文をお願いします。

お試し試聴をご希望される場合の流れ...

1,商品代金、全額のデポジット(保証金)を入金していただきます。
2,試聴用のターンテーブルシートを発送いたします。
3,貸出期間は1週間(到着日を含めた7日間)の間でご返却願います。
4,購入いただける場合、新品を発送いたします。
5,購入しない場合、デポジット全額ご返金いたします。
6,受注生産品になりますので作り置きの在庫品はございません。
  納期には多少お時間がかかります。(概ね2週間程度)

※試聴用品が10日以上経過しても連絡なく返却されない場合
 デポジットをお買い上げ代金として取り扱います。
 色々な理由を付けて後日ターンテーブルシートを返却されましても対応いたしません。

販売価格
ドライカーボン製テーパードターンテーブルシート
1枚:¥176,000-(税込み)

ドライカーボン製コレクトチャック式スタビライザー
1個:¥25,300-(税込み)
(セット価格¥20万、消費税送料込み)

商品は価格を抑える為、無駄なお金をかけて
音質に関係のない豪華な化粧ケースなどは作っておりませんので
バルク品と同等の簡易梱包となります。

尚、現在SJ-CSをお持ちのお客様でコレットチャック化をご希望の場合
SJ-CSをお送りいただければ加工してコレットチャック化いたします。
SJ-CSの加工とコレットチャック部材一式
加工料金:¥17,600-(税込み)


ご検討宜しくお願い致します。
posted by SoundJulia at 14:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | アナログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月04日

ドライカーボン製 テーパードターンテーブルシートの試聴

作り直したテーパードターンテーブルシートをミラコード90へ使用して試聴します。

試聴するレコードは、1977年のチャックマンジョーネ
純正シート[1].jpg

試聴は下の写真をクリック願います。
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posted by SoundJulia at 17:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | アナログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月03日

ドライカーボン テーパードターンテーブルシート完成!

試作を重ね、商品化するテーパードターンテーブルシートと同等なプロトタイプが完成しました。

左は初期試作品  右が商品と同じ仕様のプロトタイプ
初期より厚いドライカーボンを削り出して精度を上げ、若干、厚みを増しました。
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初期試作品
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完成品!
積層ドライカーボンなので、カーボン繊維が90度で重なる部分が木の年輪みたいに見えています。
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コレクトチャックスタビライザーと組み合わせた場合はこんな感じです。

現在、以前紹介したコレクトチャック試作品の結果から
素材は同じとしてマッドブラック仕上げへ変更
締めこんだ時のセンター位置精度を上げて製作中です。
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販売価格は通常仕様のSJ-CT(¥49,500-)より高くなる為、
デポジット(保証金)を預かり
ご自宅の機器にてご試聴いただき判断をしていただく考えです。

コレクトチャックスタビライザーが完成しましたら価格を決定して販売を開始いたします。

posted by SoundJulia at 11:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | アナログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする