少し前にカクテルオーディオのX50Dをお買い上げいただいたお客様がコンセントタップを持ち込まれた。
「このタップ、高域がキンキンして聴き辛いので何とかなりませんか?」
音質を確かめる為、当店のタップと入れ替えて試聴...。
音が軽く、全体的に乾いた感じ、高域はカサカサしてハイバランスの重心
ドラムやエレキベースなどのエネルギーも弱く、
アコースティックギターの弦を弾く音も立ち上がりが悪く寝ている
音色は薄く音密度も高くない上に淡泊な表現...。
「全く違いますね!」とお客様...。
気持ち良く聴く気になれない音なので、
当店で改造可能か確かめる為、早速バラします...。
ヒューベルのコンセントにオーディオクエストの単線を4本束ねた配線で結線されていました。
インレットから近いコンセントへ入れて次のコンセントへ渡りをかけている
そういう結線の場合、
インレット側に近い方が音質的には有利になり渡りをかけた方は音が悪くなります。
インレットはF社のロジウムメッキでネジ留め式
今までの経験で、配線を何本も束ねると、
1本使用時より音は太めになりますが輪郭は滲みます。
ネジ留め式のインレットの場合、更にハンダを流し込んで固めた方が乾いた音になりません。
ボックスの材質は、ジュラルミンをNCで加工した物
改造可能と判断できる為、お請けして夕方引き取りにお越しいただくお約束で早速作業
ロジウムメッキのインレットは独特な高域になりますから
オーディオ用ではない普通のインレットのハンダ付け式に交換
配線材は、当店推奨のMILスペックケーブル16GAを使用
(オレンジ君の機械撚り線)
インレットからY字に分割して個々に供給させます。
これで、どちらのコンセントへ繋いでも音質的には変わりません。
コンセントは最初についていたヒューベルからレヴィトンのホスピタルグレードへ変更
コンセントの配線接続部、コンセントの刃をスーパーコンタクトオイル塗布で処理
コンセント本体をボックスへ取り付ける時、コンセントの耳の端が浮き上がりますので
強制的に曲げて、取り付けた時にボックスへ密着するように加工
これで雑共振が抑えられ出音が良くなります。
組み上げて完成、
コンセントボックスは、スーパーコンタクトオイルを薄く塗って拭き上げました。
腐食防止と金属肌が美しくなります。
タップの下のパーツは、最初に付いていて外した物...。
弊店オリジナルのコンセントタップと並べてみる
当店のタップはドライカーボンを使用したベースボード付きです。
ベースボードへカーボンプレートをはめてタップを載せます。
改造後、改めて聴いてみます...。
瑞々しい出音へ変化し、高域のかさつきやハイバランスは無くなりました。
ギターの弦の立ちも良好になり、あの嫌な感じの高域は消えうせ
低域の分解能や厚みまで良好になっています。
小うるさい感じは全く無くエネルギー感も良くなりアルミ系ボックスの音としては
有名なA社やC社の高額タップより高音質に聞こえます。(笑)
当店のタップとの違いとしては、形状はもちろんですが、
ボックスの材質や重量、ドライカーボン使用のベースボードの使用など...。
今回のタップと比較試聴した場合、
音密度の高さやS/Nの良さ、音の質感、ド安定な出音感等は
当店製の方が良好で差を付けます。
今回の改造チューニング費用:¥12,000-
依頼されたお客様とは違うお客様が来店されたので、
「今、当店のではないタップを改造したんですよ...」と説明して試聴していますと、
タップを持ち込まれたお客様がご来店されたので
完成したタップをお聞きいただいた...。
一聴して「別物に変わりましたね!」と...。
「タップを作ったのは、某有名なハイエンドショップなんです。
何でこんな組み合わせで作ったのかなぁ?」とお客様...。
私の予想では、色々なコンセントや配線材を使って組み立ててみて
使用する材料の違いで出音が変わる事を確認していないんだと思います。
で、ついでに使用する材料で音が変わるという意味で
WEのブラックエナメル線で作ったデジタルケーブルや電源ケーブルを繋げ替えて聴いていただくと
「う〜ん、こういう風にボーカルの表現が良くなるというのもいいねぇ〜!」と、お客様がつぶやく...。
ビンテージ線を使用した場合、
ハイファイとか高分解能等と違うベクトルの方向へ音質は向かいますが、
ある意味ハマってしまう音楽の表現とかになります。
「こういうのも一本あると楽しいのでデジタルケーブルを1本作ってください」と依頼を受けました...。
出音が良くなると底なしにオーディオは楽しくなります!(^^♪