2025年07月23日

オーディオルームとデザイン:真似できない「音響の核心」

これまでブログでご紹介してきた、当店オリジナルのオーディオルーム。
砕石吸音や漆喰壁といったこだわりの素材に触れてきましたが、
実は**音響的に最も重要な「テクニカルな仕様」**については、
あえて詳しく説明してきませんでした。

そのため、もし外見だけを真似されたとしても、
残念ながら同じような音響効果は得られないでしょう。

見た目だけを真似た事例

以前、当店の近隣でバーを経営されている方がいらっしゃいました。
BGMを流したときに店内の響きが良い空間を作りたいと、
ご自身の店舗づくりの参考にと、当店の音響を体験しに何度も足を運ばれ、
写真もたくさん撮っていかれました。
しかし、見た目の造作だけを当店に似せてお店を作られたのですが、
音響的には同じにはなりませんでした。

オーディオルームではありませんが、
似たようなケースでこんなこともありました。

ある店舗のオーナー様から、「店の外観や内装を当店風にできないか」と
ご相談いただいたことがあります。

そこで、いつもお願いしている設計士兼デザイナーに依頼し、
無料打ち合わせで店舗デザインの提案を受けていただきました。
見た目も動線も素晴らしいデザインが完成したところで、
その後の設計契約は断られ、
打ち合わせ時の図面を使って別の業者で店づくりをされていました。

結果として、デザイナーと施主の意図が工務店に十分に伝わらなかったためか、
残念ながらバランスの悪い外観のお店になっていました。

そのお店は開店後、短期間で閉業してしまいました。
現在、そのままの形で別の方が借りて営業されています。

下の写真は当店の外観を真似た店舗です。
提案図面はもっと洗練されたデザインでしたが、
店を作る工務店の都合と思われますが、全て既製品で作り上げられています。
窓と照明の大きさ、ポストの位置などのバランスが悪く、ちぐはぐな印象を受けます。
IMG_E3702[1].jpg

オリジナルのデザイン案では、店内から窓越しに植物が見え、
外からは中が見えない採光を目的とした壁でした。
しかし、なぜか壁が中途半端な高さと平面の壁になってしまい、
掃き出し窓のサッシ上部が見えてしまっているため、残念ながら見た目が格好悪く、
結果として、店、全体的に閉塞感があり、入りにくい外観になってしまっています。
IMG_E3703[1].jpg
当店のオーディオルームや店舗デザインは、
単に見た目を整えるだけでなく、その空間の機能性や体験を最大限に引き出すための緻密な計算と、
熟練の技術に裏打ちされています。
表面的な模倣では決して到達できない本質的な価値を提供することを目指しています。

当店の外壁は、リアルウッドの鎧張りです。
IMG_E3706[1].jpg

15年経ちましたので良い感じで年季が入ってきました。

長細い窓は三重ガラス構造で共鳴しない様にガラスの厚みを変えて作りこんでいます。
ドアは建具屋さんで作り、片側が折れ曲がり全開する扉で、外と中に扉がある二重扉の構造です。
IMG_E3705[1].jpg

最初の窓のデザインは縦型スリットでしたが、私の希望でパノラマウィンドウ型に変更しました。
これは、店の前を通る方が覗き込んだり屈んだりしないと店内が見えない高さにすることで、
プライバシーを確保しつつ、開放感を演出するためです。
窓の縦と横のバランスは、デザイナーと綿密に調整しました。

室内の音響効果は、ぜひご来店の上、ご自身の耳でお確かめください。
IMG_E3704[1].jpg

現在、オーディオルーム付きの新築物件「セカンドライフは音とともに」を進めていますが
拘りの家づくりと、オーディオルームとなっていますので
上記リンクのブログ更新をお楽しみに!

posted by SoundJulia at 10:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | その他のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
お店を訪れて最初に感じたのはSPや機器が大量にあるにもかかわらず、響きが良いことです。ぜひ聞いてみることをお勧めします。
Posted by 山口 泉 | URL | 2025年07月23日 10:27


>山口 泉さん
お褒め頂きありがとうございます。
Posted by SoundJulia | URL | 2025年07月30日 10:52
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