新製品のroseRA180とEVOLUTION300(WE300Bアンプ)を
輸入代理店の営業さんが持ち込んできたので試聴させていただきました。
予備知識なしでの試聴ですから先入観なしの感想となります。
先にRA180から...。
パッと見、メカっぽいのでNAGRAのテープデッキを思い浮かべてしまいます...。
大きなダイヤルと見えるギアは、ボリュームコントロール
天板 筐体の作りもしっかりしています。
定価:¥132万(税込み)の機器ですから、調整機能などの作りこみも手が込んでいます。
フォノイコのリアカーブもRIAA以外の各種調整可能!
音出し前の接続と設定の時に説明されたのですが、
このアンプはLch2アンプ、Rch2アンプの4アンプ構成だそうです!
という事は、バイワイワイヤリング可能なスピーカーの場合、バイアンプ駆動が可能となって高音質化が狙えます。
また、ハイパワーが必要な場合はブリッジ出力可能という事なので、
通常出力させた場合とブリッジ出力でハイパワーにした場合で聴き比べてみました...。
まずはライン入力でCDを聴いてみる...。
故 長岡鉄男 流な表現をしますと、「ハードでシャープでダイナミック!」(笑)
分解能も高く高S/Nでモニター的な出音感!
低域も引き締まり鈍いところが何処にもない感じのHi-Fiのサウンドに聴こえます。
センター位置もバッチリ決まり定位も抜群に良いです。
ボリュームを上げても音の輪郭がダレてこないので
高音質な業務用モニターアンプで鳴らしているかの様です。
続いてブリッジにして同じように試聴...。
音場空間が広くなりクッキリしたタイト感ある出音から余裕ある出音感へ変化しました。
個人的には音場が広いこちらの出音が好みです。
続いてフォノを基本のRIAAカーブで試聴!
アナログの味わいよろしく濃い目の中音などという古典的な出音は皆無(笑)
ラインと同等でモニター的な高分解サウンドで爽快です。
steeiy dan Gauchoを、素晴らしい快音で試聴できました!
リアカーブを弄ると、それなりに変化しますが、
多くのレコードはRIAAがほとんどだと思いますので
録音されている音を変化させるときにリアカーブの設定を弄り
トーンコントロールのように使うのはアリかと感じました。
購買層ですが、このアンプの見た目が好きな方で、
出音はHi-Fi調のモニターサウンド、淀み感のない明確な出音が好きな方に好まれると思います。
打って変わってWesternElectric 300B真空管を
シングルドライヴで使うEVOLUTION300を試聴!
定価:¥110万(税込み)
奥に見えるミニチュア管(12AX7と12AU7)はビンテージ管を使用
電源ONでカウントダウンが始まり、終わるとミュート解除で動作となり仕様です。
ボリュームは数値表示で0〜99
リモコンやスマホのアプリで操作も可能な最先端な真空管アンプです...。
WE300Bのシングルドライブの出音のイメージは、
中高域が美音で音の線はやや細く、
小音量で聞くバイオリンや女性のハイボイスが気持ち良いというイメージですが、
このアンプの場合、見事に裏切られました。(笑)
全域にわたり滑らかな音調で濃い密度感と厚みのある出音感!
中低域はしっかりと腰が据わりボリュームを上げるとリニアに出音が大きくなり歪み感が少ない!
多くの300Bアンプの場合、ボリュームを上げると出音が破綻するアンプが多いのですが
このアンプはしっかりとした出音で試聴が困難な大音量にしても大丈夫です。
同社の300BプッシュプルアンプTRX-300Wの方が美音で線が細い音調です。
TRIODE社で似た見た目の高級ラインPREMIUM ERISEは下記の3種類
@TRZ-300W (300Bプッシュプルアンプ)
AMUSASHI (KT-150プッシュプルアンプ)
BEVOLUTION (KT-88プッシュプルアンプ)
高分解能でHi-Fiな出音順は
A@B EVOLUTION300は@とBの間
出音が厚く太い順は
BA@ EVOLUTION300はBとAの間
今回試聴させていただいたEVOLUTION300は、
WE300Bを安定した出音で、しかも大音量にしても破綻しないアンプを希望の場合ハマります。
国産300Bのアンプと言えばAIR TIHGHT ATM-300Rがあります。
こちらの方の出音はHi-Fi調でクッキリ描き音の線は細く抜けが良く聞こえます。
EVOLUTION300は、それに比べ音の厚みと押し出し感があり音は滑らかで濃いです。
同じ300Bのシングルアンプでも出音感がかなり違いますので
300Bだからこういう音というイメージは当てはまらないと感じました...。
音には好みや好き嫌いがあると思いますので、購入時には試聴された方が良いと感じます。