2021年04月27日

レコード針の針先を変えて試聴!

テクニカのVM型(MM)カートリッジは
購入時に付いている針からアップグレードとなる針も同等の針もダウングレードとなる針も
本体の取り付けに互換性があるので色々試せるんです!

今回、/丸針/楕円針/マイクロリニア針/ラインコンタクト針/シバタ針/を入手したので色々と試してみました。

DSC02088[1].jpg

針は簡単に取り換える事ができます。
DSC02086[1].jpg

高額な針は針先カバーが違いますが同形状です。
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MIRACRD90についているカートリッジはELACの記載がありますが
基本的にテクニカのAT440MLbですから互換性がありますので
本体ボディーを固定して針だけ変えて試聴してみました。

・丸針VMN10CB
 ガツンと来ますね!エネルギー満タンでトルクフル
 弾みまくるブリブリの低域とザクッと切れ込んでくる高域...
 Jazzでいう快音です。
 全ての楽器が前に出たがり引っ込む感じは無いです。
 キックドラムはドスドス来ますしシンバルも下の方から豪快にさく裂します。
 トライアングルも鉄の棒がゴンと当たるあたりからチーンまで元気よくでて輝きのある高域
 躍動感や音色も良くコントラスト強めの強烈なサウンドですから
 しなやかで繊細とは逆の音!(笑)
 ブルーノートやダンスリズム系はバッチリではないでしょうか

・楕円針VMN30EN
 丸針の分解能がグッと上がった感じで音はやや細かくなります。
 丸針の切れ込む感じが斧や鉈だとするとこちらは刀(笑)
 スパッとよく切れる感じが爽快です。
 シンバルのシャリーンも綺麗に輝き
 アコギの弦も立ち上がります。
 低域のトルクは丸針から落ちますが
 エコー等の感じが分かる様になり前後感も出てきます。
 フュージョン系は抜群ですから
 YMOやカシオペア、シャカタク、ボブジェームス等の類はノリノリで聴けます。

・マイクロリニア針VMN40ML
 更に分解能が上がり細かい描写感が出て極端な感じが減りました。
 切れ味はカッターナイフって感じでシュンと切れてしまいます。
 トルクとエネルギー感は減り微細な音も再現されてきますので
 エコーとか空間とか前後感等の再現性が上がり
 切れの良いHiFi系サウンドになってきました。

・ラインコンタクト針VMN60SLC
 微小な音も拾い繊細でワイドレンジでしなやかな感じまで出てきました。
 デジタルでいう所のハイレゾ、SACDみたいな感じです。
 丸針で派手に鳴っていたトライアングルの音は叩く音よりチ〜ンという響きが多めです。
 エネルギー感やトルク感が減り丸針の暴力的な感じは無く
 行儀よく色々な音が聞こえてきます。
 別の物で例えると
 丸針や楕円針が葛飾北斎の荒れ狂う「神奈川沖 浪裏」だとすると
 ラインコンタクト針は波打たない湖面に逆さ富士が映る綺麗な写真の様に穏やか...
 残響や空間の表現も匠ですし細やかな音も拾い奥行き感も出ますので
 クラシックの高音質録音盤などを聴く場合は良いと思われますが
 ブルーノートやダンス系はノリが悪くて面白くないです。

・シバタ針VMN50SH
 上記ラインコンタクト針に艶と輝きが乗り超微細な繊細感がホントに若干落ちた感じの出音

MIRACRD90のカートリッジの針はマイクロリニア針で針圧は1.4g
今回試聴したマイクロリニア針は2.0g
同じ針先でもダンパーが違うのか針圧が違いますので出音も若干違いがあります。
MIRACRD90付属の純正の方がやや美音系で出音がシャキッとしています。

MIRACRD90は基本的にハッキリクッキリでダレ感のない高分解能サウンドですが
今回、色々な針先を試しますと、楕円針に変えて聴いた場合
十数年前の試聴機 MICRO SX-8000+ハイスピードイナーシャを
100Kgはあるベースへセットして
アームはSAEC SW-506/30へテクニカのMC33Eを付けて音出ししていた頃の
逝っちゃってる音に似て楽しい感じです。

私の感覚ですがアナログらしい音を楽しむ場合は
楕円針までが面白い出音で音色も豊かで表現もよく聞こえます。
先が細い針の場合は分解能が上がり細かい部分の再現が出てきますが
躍動感や音色が薄くなり高級なCDPで聴いている様な感じに近い出音に感じます。

針を変えただけで音が激変するのがアナログの面白いところですよね
針先は直ぐにホコリが付きますので片面聴いたら掃除をしています。

レコードプレーヤーは
フォノケーブルやフォノイコ、置き場所、ターンテーブルを回す電源なども弄ると
コロコロと音質が変化しますので
音の入り口となる機器としては一番弄りがいのある機器だと思います。

カクテルオーディオのX35にはフォノイコが付いていて
レコードの再生が可能で聴きながら録音もできてしまいます。
この内臓フォノイコと内臓アンプで聴くと
高S/Nでウルトラハイスピードなサウンドで笑えてきます。
録音も192KHz/24biで録音しますと差が分からない程に上手く録れて
録音した音源をCD-Rへ簡単に焼けますので何だか良い時代だなぁと思えます...。

レベルメーターを見ながら録音していますと
学生時代にレコードをノーマルのカセットテープへ録音して高域落ちした場合
奮発してメタルテープを買って録り直したりしたことを思いまします。
社会人になりナカミチの1000ZXLを手に入れ同じように試すと
ノーマルテープでもシンバルの音がダレない事に驚き
メタルテープではピークメータがガンガン振っていても意外に録れてしまう高性能に驚きましたが
現代のX35の録音能力には敵いません...。

posted by SoundJulia at 17:19 | Comment(0) | アナログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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