2015年06月01日

またまたSL-10修理

DSCF0362[1].jpg

症状:リニアトラッキングアーム不調...。

Juliaは修理屋さんではないので
一般的なオーディオ機器の修理は受けていませんが、
今回は、以前SL-10を弄っていた時のブログを見て
お電話をいただいたお客様のSL-10を拝見します。

店のサブ機として使用しているSL-10
お得意様のSL-10等、
SL-10を何台か触った事があり
点検してみると、アームの動きが悪くなっている物が殆どで、
なんとか直せる場合が多いんです。

今回も取りあえず拝見して
直った場合のみお代をいただきます。(笑)

今回のSL-10、
カバーを開けてみると、
ネジをこじった痕があるので以前に開けている事が分かります...。

この個体の入手経緯をうかがっていませんので
何処かで修理されたのか、中古で買われたのか
ご自身で分解されたのか解りませんが
ネジを触った痕がある機器、
中古で買ったりヤフオクで落札した等の場合、
取りあえず動くようにして売られていることが多いですから
注意深く観察します。

汚いので全部写しませんが
ドライブ部分にモリブデン入り(色的にそう感じます。)のグリスがべちゃべちゃに塗布されています。

こんな感じ...。
DSCF0348[1].jpg
ガイド部分では無く軸に塗った方が良いのでは?

ドライブ線もプーリーも、左にある大きなメイン歯車も
黒いグリスがべっちょりです。(笑)

拭き取りました。
DSCF0350[1].jpg

DSCF0349[1].jpg


歯車部分は、劣化グリスと新たなグリスがてんこ盛りでした。(笑)
一分捨てましたが、ちょっと拭いただけでテッシュはこんな感じです。

DSCF0358[1].jpg

ある程度綺麗にしたので
アームやモーターの動き、ギアのかみ合わせなど手動で確認しても
リニアトラッキングアーム周りの動きに
渋いところは無くスムーズで問題ありません。

アームオートStopに使われているマイクロスイッチ等もOKです。

あとは気になる部分を手直しして組み直せば直る感じです!

ドライブベルトにも波及してグリスが付いています。
DSCF0347[1].jpg

モーター側の金属プーリーに付いているグリスも全部拭き取りました。(笑)

他の部分も確認してみると
ターンテーブルが付いている本体側のプレート、蓋も外した後が有り
ネジがユルユルな部分が2か所ありました。
DSCF0353[1].jpg

本体カバーを急いで組み上げたのか?戻し方が悪く
配線を咬んで組み上げられています...。

DSCF0351[1].jpg

組み直しました。
正しくは下記の様になります。
DSCF0355[1].jpg

手直し前の状態では、
閉める時、この樹脂のカバーと本体がこすれていたので
真ん中あたりが日の丸状に擦れています。

配線は平たくぺちゃんこに押し潰れ
そのうちに被覆がめくれてくる様な状態でしたので
よじって戻しました。

針もクリーニングが必要状態で
針先はもちろんですが、
針裏が汚いと、音が歪むのでクリーニングを実施!

ビフォー
DSCF0359[1].jpg

アフター
DSCF0360[1].jpg

接点部分も酸化被膜で、白く くすんで乾いています。
スーパーコンタクトオイルで拭き上げます。

ビフォー
DSCF0356[1].jpg

アフター
DSCF0357[1].jpg

もちろん本体側、カートリッジの取り付け部分も処理します。

確認しながら全部戻し動作!

DSCF0363[1].jpg

アームの動きやオートプレイもOK!
リピートで長時間演奏させてチェック、
EP、LP共に問題なければお返しになります。

今、ブログを書きながら写真のリンダロンシュタットを聴いていますが
抜け、キレが良い感じで鳴っています!

45回転のEPはカーペンターズ、
その後のLPは、マイルスにします。(笑)


SL-10 最盛期の名機 ジャケットサイズ!!

今見てもカッコ良くて使いやすい
MM/MCと使えて、音の方も十分通用します。

DSCF0364[1].jpg

posted by SoundJulia at 16:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | アナログ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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