動作テストをすると、完動品なのだが、トレイの動きがイマイチ..
オーナーのお話では、トレイの動きが悪くなって、ゴムベルト等交換整備したと...。
(銘機なので、取りあえず買い取りをさせて頂き、店の所有物にした。)
メーカーサービスへTELして、概算の修理代金を聞くと約¥2万(高い!)
高い理由は、トレイのガイドローラー再生産でパーツが高額なのだとか...。
一度修理されていると言う事の確認、開けて手直しできればラッキーな事と、
YAMAHA入魂の100周年記念モデルなので中を見てみる事にした。
分厚く重い天板外すと更に蓋が、しかも取っ手付き!
なるほど、これも重いわ!
(取っ手が無いと脱着に困るからですね...。)
整備記録シールも貼ってある。
2枚目の天板を外し構造を確認すると、
外ボディーがあって、更にドライヴ側と、オーディオ回路側と分割され、
それぞれが完全にシールドされている内ボディーが構築された二重構造、
しっかりしているのは良いが、ここまでやるかっという感じ
全てが重くガッチリして、まるで耐火金庫みたい...。
ドライヴメカを覗く...
最近のCDPは、樹脂の安いトレイが付いている物が多いけど
これは凄くお金が掛かっている!
物々しいアルミのトレイが、上下左右からゴムのローラーで挟まれていて
凸凹のドライヴベルトをトレイに付け、ギアドライヴで動かしている。
トレイが引き込んだ状態では何時も同じ場所にベルトなどが固定されるので
蓋を開けた状態で動作させて確認すると、
プーリーなどに掛かっている部分に型が付いて動かすのが重たくなっている感じ
位置を少し変えて動かすと、かなり良い感じになる。
ゴムのローラーは10個ほど付いているが、
ゴムがべた付いたり劣化で変形しているところは無い。
凸凹のドライヴベルトも位置をずらすと更に良い感じになった。
ピックアップ周りを観察すると
メカ周りも凝ったつくりをしている。
ディスクドライヴのスピンドルも極太で、精度の高そうな物が付いていて抜かりが無い...。
オーディオ回路側も、当時としては最先端の構成に見える。
取りあえず元通りに戻して試聴
分解能、と解像度の高い綺麗で繊細な高域、フラットな中音域、
重心が低く、やや重量感のある低域...。
特に高域の音の出方が素晴らしく良く驚く
これが80年代のCDP?今でも十分通用すると言うか
幾ら出せば今の製品でこれを超える物が買えるのか?っという感じ..。
メカや各機能の動作、読み取りなども含め、しばらく店で動かすことにします。
タグ:CDX-10000
今はまだなんとかギリギリ大丈夫だそうですが、長く使う事を考えると春頃『壊れていないのに』大金をかけてオーバーホールすることになりそうです。
メーカーには高級オーディオのこういった心臓部といえるパーツには永い供給が可能な部品を使って欲しいものです。
ピックアップって1回交換すれば、大切に使って何年位持つと思いますか?
なかなか難しい質問です。
中古品を取り扱っていますが、
TEACのピックアップは、かなり超寿命な様で、
販売後、ピックアップ不良のクレームで修理した事は今まで1件だけです。
今回の場合、機器の製造年からも、
ピックアップだけではなく、ベルト類はもちろん、基板上のハンダの確認、
よく不良になるコンデンサ等の交換(メーカー側では分かっていると思います。)等、
総合的なメンテナンスを依頼した方が後に有利なはずです。
発言に責任はもてませんが、
家庭で毎日少しの時間使用されるだけの場合
新品のピックアップなら10年程はOKなのではないかと思います。
また、10年後には、メモリーオーディオが主流になっているかもしれません...。
気に入っているオーディオ機器の場合
いつまでも使いたいという気持ちは私にもあります。
メーカー側も、末永く使って欲しいという気持ちはあると思いますが、
全て修理可能な対応をしていたのでは
想像を絶するほどのコストがかかり
運営が難しくなり、ある程度年数が経ったところで
修理不能になるのは避けられないそうです。
某メーカーの場合です...。
保有しているピックアップは、やはり読み取り精度等には個体差があり、
修理後に動作確認をした場合、
NGではないが、読み取りの性能が悪い物は、外して付け替えるといっていました。
そして、ピックアップの在庫数が減ってきた場合、
修理不可の掲示、修理対応になるという事なのですが、
どうしても直せ、取りあえず動くように...。無理難題を言われる方には、
了解を得た上で
修理時に跳ねられ保管してある物で直すそうです。
ピックアップの在庫数が減ってきた場合
早めのメンテナンスをされる事をお勧めいたします。