2024年08月23日

DS Audoi DS-E3

本日、DS Audio DS-E3持参の営業さんが来店されましたので、
光電型カートリッジを試聴させて頂いた。

DS-E3カートリッジとHS-001シェル
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DS-E3フォノイコ
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DENON DP-3000改 アナログプレーヤーへ取り付けて試聴!
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DS Audioは、お客様からお話をうかがったりメディアやネット上のレビューは目にしていましたが
店で試聴はしていなかったので、興味津々でセットして試聴しました。

大きな違いはフォノイコライザーに専用イコライザーを使用しないとダメ(動作しない)というだけで
基本的には従来のMC/MMカートリッジとセット方法や使い方は同じ
今まで使用していたフォノケーブルもそのまま使えます。

音出し直ぐに感じたことですが、
従来のカートリッジで、MMとMCのどちらに似た音が出たかと言うと
高音質Hi-Fi系MC型の出音に似ています。

中高域の分解能、反応が良く、低域は引き締まりドロドロしたゆるい感じが無く
全域でエネルギー感があり抜けが良く音は濁る事なく明瞭!

これはイケると感じたので
アナログレコード デモ用キチガイ録音をかけてみる...。
シンバルのキレ、ウッドベースのゴリゴリ感も破綻なく出てくる!

小型SPやトールボーイ型で音量を上げて聞くとスピーカーが壊れるような音源の
脅威のデジタルパーカッション アナログレコードB-1をかけてみると
打楽器の音圧で体がしびれ、大太鼓の「ド〜ン」の一発が全身を覆う...
持ち込んできた営業さんが驚いて「これはすごい低音ですね」と言葉が出た!
パルシブに立ち上がり立ち下がる感じは気持ちが良い!
このレコードで針飛びしないという事はトラカビリティーも問題はない

で、バカ音源は止めて荒井由実のユーミンブランドをかけてみる...。
A-1 あの日にかえりたい
最初のドラム一発が気持ちよく立ち上がり曲が始まる
高、中、低のバランスが均一でボーカルも素直

色々聴いてみると
サクサクと気持ちよくキレて高分解能な高域
フラットで癖のない中音域
立ち上がりが良くエネルギーもあり分離と締まりの良い低域という感じの出音で
RIAAイコライザーカーブが正確に処理されている感じです。

今のアナログ情勢ですが、MCカートリッジを使う場合
インピーダンスが低いので概ねフォノケーブルの整合性は問題ないのですが、
(といってもフォノケーブルを変えると音色は変化します)
MMカートリッジを使用する場合は静電容量が問題になります。
昭和の時代の様にMMカートリッジ用として適合性を合わせたフォノケーブルの販売は無いので
今の時代でMMカートリッジを使用しようと思うと
正確なイコライザーカーブで聴くことが出来ないというのが事実です。
DS Audioの場合、上記の問題は無いので
ある意味で現代の使い方に合っているとも言えます。

DS-E3フォノイコへ
当店のドライカーボンインシュレーターとメタルベースを合わせて使用してみると
静寂さと力強さ音場空間などが格段に良くなり低域は地に足が付いた感じに...
更にシェルの根本へドライカーボンシェルリングを装着してみると
定位が良くなり分解能が更に向上した!
ボリューム位置はそのままにしてミュート、
当店のアクセサリー類を全部外して元に戻し同じレコードを聴いてみると、
丸っこい感じの出音かつS/N感や分解能がガクッと落ちて聞こえますので
アクセサリー使用の反応としては通常のMM/MCカートリッジと同じと確認できました。
営業さんも「インシュレータなどは使ったほうが良いですね!と...」

DS-E3の針は楕円針(無垢針)
一般的なカートリッジの場合ですが、
針がラインコンタクトやマイクロジッジ等の高級高額カートリッジの場合
分解能が上がり細やかで繊細な表現になるけど
リズム系を聞く場合のエネルギー感や押し出しは弱くなる傾向なので
クラシックをしなやかで優雅に聞く以外は、この楕円針でオールマイティーを感じます。

70〜80年代のレコードはマスターテープもカッティングマシーンも概ね高域限界は16Khz
18Khzまでカッティングできるマシーンは
デジタルマスターが可能になってからのアナログ終盤のビクターならあるけど
ダイレクトカットも高音質レコードも
この楕円針で聴いてもサチらないので十分行けると思います。

価格
DS-E3カートリッジ:¥125,000- 
DS-E3フォノイコ:¥150,000-
合計:¥275,000-(税別)
DS Audioの中では驚くほどリーズナブルな価格です。

現在アナログブームで定価¥30万以上のMCカートリッジはザラにあります。
高音質で高分解能、抜けが良く明確な出音のMCカートリッジが好きな方には好まれると思います。

従来型のMCカートリッジ+フォノイコライザーを組み合わせ
上記DS Audio DS-E3のセットとほぼ同価格で
同じ程度ので音を求めてもなかなか難しいと感じます。

標準的な出音の低価格MCカートリッジ、DENON DL-103、103R 等と比べた場合
103は、丸針独特の出音感で中低域に厚みや太さ、全体的な音の安定感を感じますが
分解能が低いので解像度や爽やかな抜け感、ハイハットの細やかなキレや
残響や音場空間の表現が、かなり低い感じに聞こえます。

デモ品は持ち帰られましたので後日店頭展示したら店で試聴可能です。
posted by SoundJulia at 16:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年08月20日

SONY TR-72 名古屋市内の受信状況

先日紹介したSONY TR-72です。

味わい深いビンテージラジオの出音と受信状況のビデオです。
適度な音量で鳴らしラジオから離れても音飛びが良いので音量をあげなくても良く聞こえます。

iPhone13miniで動画撮影

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2024年08月19日

バイノーラル録音

PMA-255+ミラコード90(DL-103R)+SuperRedMonitorで音出しバイノーラル録音です。

録画はSONY HDR-MV1
バイノーラルマイクはビデオの下のイヤフォン型マイクです。
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音をバイノーラルマイクで拾っていますので
カナル型イヤフォン又はヘッドフォンで視聴いたしますと
まるで自分の耳で聴いているかのような360度の音場空間の音場で聴くことができます。
スピーカーで視聴した場合は音場定位、低音などがおかしく聞こえます。

通常、ヘッドフォンでの試聴は頭内定位で頭の中のみの音場になりますが
バイノーラルマイクの場合、耳で聴いている感覚と同じですから
頭の後ろや上からも音が聞こえて自然な音場で視聴できると思います。

YouTubeの歯車マークから2160P 4Kで視聴をお勧めいたします。
1080pHD画質の方だと分解能が低く歪んでいる感じが大きいです。



posted by SoundJulia at 16:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年08月17日

Yラグ取り付け

先日紹介させて頂いたYラグの取り付け依頼があり作業しました。

はんだ付け方式で、こんな感じに付きます。
Yラグは4個セットで¥2,200-です。

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今日のオチ...

発送のためレターパックプラスへ住所を記入しようとMONTBLANCのボールペンを出すと...
夏季休暇中の室温上昇の為か?
ボールペン先が外れて中のインクが漏れ出しておりました!

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エアコンOFF状態で室温が上昇すると言っても店は鉄筋コンクリート造りの1階なので
外の外気温より温度が低く室内へ入ると外より涼しいので39度とかにはなりません。

インクの漏れはペン先やバネ、ペンの内部へ垂れていたので
アルコールで洗浄しましたが、まぁ手は汚れるし大変でした...。

ちなみに予備で買ってあった新品のリフィルは同じ温度の保管でも
問題ありませんでしたので、ペンをクリーニングして入れ替えました。

超一流の筆記具メーカーでもこんな事になる不良品が存在するんだと...。

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posted by SoundJulia at 18:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | アクセサリー、ケーブル類等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年08月15日

SONY TR-72

SONY TR-72は昭和30年代のAMラジオです。
当時のSONYは東京通信工業という名前で
昭和30年12月に¥23,900-で販売が開始されました。

最初期モデルはプレートの刻印が東京通信工業となっていましたが
このモデルは初期型の中期モデルでSONYへ変更されています。
後期型はシリアル30000以降で基板やトランスが変更になっています。

私の感覚ですが、今見てもデザインがとても良く見えます。
桜の木を使用したキャビネット
今は無いSONYのロゴマーク
キラッと光る真鍮製のハンドルやプレート
パンチングメタルのネット
縦横厚み等のバランスも良く見えますし
ロゴマークの下を下げているデザインが抜群に見た目を良くしているように感じます。

当時の大学卒の初任給は¥12,000-程度だと思いますので
今考えると 当時 とてつもなく高額なラジオです...。

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裏蓋の真ん中あたりにある革バンドを引っ張ると裏蓋が開き
電池ケース、イヤフォンジャック、延長アンテナ線の差し込みができます。

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左はスイッチ付きのボリューム 右は選択ダイヤル

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ハンドルの金具も真鍮製でデザインされています。

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置物としても  なかなか味わいがあって良い感じです。

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ある程度メンテナンスがされている状態のものなので動作します。

基板にOCSコイル1つとIFトランスが3つあるので
これらを弄りもう少し感度を上げてみます。

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金属製のドライバーを使用すると、近づけるだけで反応してしまうので
割り箸の竹箸を加工してマイナスドライバーにしました。

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バッチリサイズです。(笑)

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基本は発振器、測定機を使い調整しますが、今回は測定器無しで簡易調整します。
OSCコイルを弄ると受信周波数が変わるので周波数が変れば弄らない様にして
その他の3つで調整します。

この地域の場合、NHK2局と民放2局、合計4局の受信が可能ですが、
この中で一番感度が悪い放送局を選び受信します。

バーアンテナなのでラジオの向きを回転させると
放送局のアンテナ位置との関係で受信状態が変わりますので
良く受けるような向きで確認します。

一番受信状態が弱い放送局を受信している状態で
竹のドライバーでトランスのコアを回すと
音が大きくなったり小さくなったりしますので音が一番大きい場所で止めます。
残りのコアも同じ様に回してみて
一番音が大きく受信が良くなる場所で固定します。
これを2〜3回繰り返すと感度か良くなります。

4局すべて良い感じで受信できるようになりました。

単一3つの4.5V電池駆動 B級アンプの増幅で低消費電力
スピカーはアルニコマグネットのトランスドライブ方式
出てくる音は嫌味がなく濃い中音域で味わい深く聴きやすい!
音がよく飛んでくるので音量をあげない状態で
離れていてもよく聞こえる不思議な感じです。

調整は上手く出来ましたが
ベークライトの基板や部品を作った竹のドライバーでつついたりしてみると、
音が出たり止まったりする時がある...。
基板のハンダ割れがあると考えられますから
暇な時に外して再ハンダしてみたいと考えています。



posted by SoundJulia at 13:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | その他のできごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年08月12日

Yラグ端子

当店の場合、スピーカーケーブルへ使用するプラグの推奨品は、
アメリカ製品のパワーアンプを使用している場合、
バナナは使用不可で、大きなターミナルへYラグを締め付けるタイプが多く
こういう場合に使用するYラグは、
高額なアクセサリーブランド品もしくは電工用のYラグを使用していましたが
ブランド品の場合、イモネジで導体を締め付けるものが多く
そのブランドの個性ある音が乗りますし
導体をネジ系の物で締め付けるタイプが殆どで
圧着式やはんだ付け式は殆どありません。
ネジで導体を締め付けると撚り線が変形して切れるし
半年も経てば表面が酸化して黒くなるのでイマイチと感じますし
電工用の場合、素材が銅に錫メッキで圧着式なので
導体の太さとYラグの大きさを合わせて使用しないと
圧着具合やラグ幅が合いません。
また電工用のYラグは音的にやや乾いてザラつき感のある出音になります。

見た目の良い高額ブランド品の個性のある音を乗せるより
ノーブランド品ですが、素材は銅に金メッキ、
価格が安く、取り付けは、はんだ付け式で
ラグに角度も付いていて
Yラグ本体に剛性があり曲がりにくいものを見つけましたので
LS4が使用できない場合はこれを使用いたします。

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2024年08月09日

スーパーコンタクトオイル

当店オリジナル商品 スーパーコンタクトオイルの容器を変更しました。

商品の詳細は下記をクリック!

左 変更した容器
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今までの容器は右側、キャップ内側に漏れ止めが付いていて締めると密封する構造でしたが
今回の容器は栓が付いていて更にキャップで締めこむタイプになりました。
アロマオイル瓶の様な構造で従来より全ての部分が丈夫になっています。

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2024年08月06日

DENON PMA-255 

少し前に弄っていたSANSUI AU-D707も楽しいアンプですが、
今回は昭和のデンオン製PMA-255です。

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見た目、なかなか良く出来たデザインで好きなんです。

DENONの場合、技術者が過去の製品を参考にして新製品を作り上げるので
現代のDENON(デノン)のパワーアンプ部などと比べても内部のレイアウトが似ている

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パネルのヘアライン、今は使わないフォント、木箱やツマミの質感などが素晴らしいです。
手作り感 満載で、何だか良い感じに見えませんかね?

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メンテナンスは終わっているので
フォの入力でDL-103へトランスを繋いで聴いてみる...
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中高域の歯切れが良く細かな部分も感じられ、低域は良く締まってブリブリ感と力強さがあるのですが
何故か全体的には優しさがあり、すべての要素が融合したサウンドで昭和を感じます。
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話は変わり営業さんがレコードスタビライザーを持ち込んできた。
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SONIC OMPACT RSTB-01 重量540g 軟鋼へクロームメッキ仕上げ 価格:¥16,500-(税込み)

底面にフェルトが貼り付けてあるので、金属だけのカチッと来る音が
フェルトで温かみのある音へチューニングされている感じ
気になった事は、磁性体金属なので、MC型カートリッジの強力なマグネットが使われている物は
スタビライザーへ吸い付いてしまうという事です。
MMはそういう事は起こりませんがMCの場合は最内周辺りで注意が必要です。

手持ちの現代スタビと見比べる...

真ん中がレコード針で有名なナガオカ製品、右は無名なスタビ どちらもステンレス製なので磁気には反応しない
レベル部分へ載せ替えて試聴すると音質が変化します。
アナログレコードは増幅度が大きいだけにレコード盤へ、なにか施すと音の変化も大きくて面白いです。
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posted by SoundJulia at 18:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | アンプ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする