お客様が中古で購入されたJBLオリンパス(S8R)のドライバー375の調子を見て欲しいという事で
ご自宅まで出張し、外して持ち帰りました。
早速分解してみる...。
一度分解して、吸音スポンジとYラグを留めるビスを交換した痕跡があります。
ピンボケですが、こちらのダイヤフラムは小凹みが見られます。
こちらのダイヤフラムはエッジ周りに鉄粉が付いています。
このビスは、通常メッキビスではなく、白くくすんだような色のビスが付いているのですが、
過去に開けた方が交換したと思われます...。
小凹み
鉄粉
一旦、ダイヤフラムを外し、少凹み部分をヘラ押しのような塩梅で手直し(2箇所)
劣化したスポンジがダイヤフラムに触ったのか
過去に分解した方がダイヤフラムに振れたのかわかりませんが、油汚れのような跡をクリーニング
古いドライバーの場合、何らかの原因で形状や取り付け位置に歪みが出て
ピアノなどの複雑な波形の音源が歪んだり左右の音圧差が出てしまう場合がありますが
ボイスコイルや磁気回路に異常がない場合、ダイヤフラムの位置調整で直ります。
このダイヤフラムはオリジナルですが、社外品に交換すると375の音では無くなってしまいます...。
2台同時にダイヤフラムの取り付け作業をします。
振動板の取り付けは、発振器を使用して音を出しながら位置を合わせて固定ネジを締め込んでいきます。
周波数をスイープさせて歪が出ない位置を確認します。
左右の出音と音量に差がないかつ最大音量になる位置を確認しながらネジを締めます。
バックカバーの部分はプッシュ式の入力ターミナル、Yラブ取り付けネジを全て外しクリーニング
ダイヤフラム側のYラグ接続点も接点とネジをクリーニング
全てス−パーコンタクトオイルを塗布して組み上げました。
最初に開けた時、リード線がダイヤフラム側に付いていたので
外側へ出して配線を接続しました。
鉄粉を除去し、汚れはできるだけクリーニングしたので
見た目が最初よりキレイでスッキリした感じになりました。
全て戻しホーンを付けました。
サイン波系の入力音が作業前には若干の濁り音があったのですが
それが無くなり音に芯が出て濁り無く澄んでスッキリした音に聞こえています。
個人的にJBLの大型は好きなモデルですから
10年前まではJBLの38cmウーファーが付いているモデルは買い取りや販売を行っておりまして
販売前に、全てのユニット、ネットワーク、アッテネターなどを外し
メンテナンス後に販売をしておりました。
現在は、輸送の問題や自分の体力(笑)の問題があり大型スピーカーは買取販売を行っておりませんが
9月19日のブログの075や今回の375を弄ると趣味の世界と仕事と同居しているような作業なので
時間を忘れて没頭してしまいます...。
posted by SoundJulia at 12:16
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