2023年05月02日

音響パネルの使い方と効果について!

先にお知らせから失礼いたします。

GWの営業ですが、3日,4日は定休日5日,6日,7日は不定休となります。
GW中でもメールは1日1回確認いたします。

それでは本題です。

私が学生時代から色々な方々のオーディオ部屋や、
昔はたくさん存在したオーディオ店などで体験した感覚ですが、
音響的に対策されていない部屋でオーディオセットから音出しした場合
高額なハイエンドモデルで音出ししても
期待するような高音質サウンドにはならないと感じる場合が殆どでした。

今回の説明は、一般的な住宅で基本的な四角い6面体の部屋にて
当店オリジナルの音響パネルを使用して
部屋の音響を改善し、現在使用中の機器の出音を改善する考えとなっております。

以下音優先とした基本的な説明になります。
部屋の形が違う、スピーカーの置き場所が違う、
パネルを置く部分には〇〇が置いてあって置けない等
色々な条件があると思いますが、
部屋の使い方やビジュアル優先ではなく
音響処理を優先とした設置になりますので
条件に合った使い方で改善していただければと考えております。

当店の音響パネルは一般的な吸音材(グラスウールやスポンジ系)や
反射材(凸凹パネル、棒状の物)でできておりませんので
吸音しすぎて躍動感のないつまらない音になったり、
吸音材のように中高域だけ吸音したり、
反射材のように反射のみで低域に対しては効果なしとは違う効き方になります。

当店のパネルには吸音と反射の効果がありますので
置き場所が良ければ(効果のある場所へセットした場合)
明確な出音で躍動感や音色が良くなり分解能も上がり
出音のスピード感も向上してボリュームが上がったかのような感じになります。

最初に設置するべきところは、部屋のコーナー部分@です。
この部分は音だまりができて定在波が発生しますので、
未対策の場合の出音は
低域のこもった感じや全域にわたる分解能の低下、もっさりして遅い感じの出音になります。
@部分へ当店の音響パネルをセットした場合(コーナーを対策)
低域のこもった感じが減少し分解能の向上や中高域の透明感が増します。

一般的な吸音材系のコーナー対策グッズの場合、
低域に対して殆ど効き目がない為、低域の改善効果は薄いです。(低域はボケたまま)
コーナー部分を床から天井までの吸音系対策グッツを使用した場合、
中高域を吸いすぎて殆ど反射しませんので音色の乏しいつまらない音になる場合が多いです。
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続いてはAです。
部屋の四隅のコーナー部分は定在波が生じますので
まず先にこの部分を対策すると効果的で、@の効果を助長させます。
(Aの部分へ物がごちゃごちゃ置いてある場合Bを先にしても良いと思います。)
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続いてはBです。
この部分へセットした場合、定位が改善して前後の奥行き感も改善します。
ボーカルの位置もバッチリ決まりますので気持ちの良いステレオ感になると思います。

このセンター部分へTVが置いてある場合、最高の音響改悪になります。
試しにTVの画面へ絹が最良ですが、ウールの毛布、バスタオルなどを掛けて塞いでみてください。
生地的には@絹Aウール100%B綿の順番で出音の質感が(@良い〜少し雑い)と変わります。

Bの部分へラックが置いてあって機器が入ってる場合、乱反射していますのでTVよりマシですが、
昭和時代によく見たガラスの扉付きラックはTVと同等で最悪な感じです...。

それらの前へパネルを置いてみると(邪魔ですが)著しい改善効果を体験できます。
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続いてCです。
この部分の効果は音場空間に効き目が出ます。
音場が部屋の壁の内側に展開する感じから壁の外側まで広く展開するように聞こえてきます。
Cの部分へパネルを置いたり外したりして聴いてみると音場の違いが明らかで不思議な感覚になると思います。
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続いてDになります。
この部分へセットしますと後ろの壁へ当たった音が再び前面の壁へ反射する事を減少させますので
更に低域の淀みも改善し、澄んだ音場で、音階が明確に聞こえる低域へ変化します。
前に椅子などがあっても低域は通過しますので背面壁の前は効き目があります。
余裕がある場合、置いてみると効果的です。
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基本的な考えですが、数万円で購入できるミニコンポ以上のオーディオ装置を購入して音出しする場合
すでに一般の方々は購入しない趣味の域の高額機器を購入して高音質を目指すという考えになっています。
冷静に考えれば音質改善に一番効果的な部分は機器のグレードではなく部屋の音響ですので
この部分を先に改善しませんと意味がないように感じています。

私もマンション住まいだった20代の頃に色々とチェレンジして経験しましたが
高額な機器へ次々買い替えたところで
ある水準まで音質が向上した後は、出音の雰囲気が変わるだけで音質的には改善しない為、
ケーブルやインシュレーターなどのアクセサリー類も弄りたくりましたが
結局、目指す様な感じに音は良くはなりませんでした。
結婚して引越しした部屋で同じ装置で音出ししてみると
同じ機器でも部屋の違いで全く異なる出音になり、
どうしたものかとオーディオ沼にハマった経験があります。

ユーザー時代に紆余曲折ありオーディオ店を営むようになってからは
更に色々な方々の部屋、防音室、楽器練習室、〇〇式オーディオルームなど
色々と体験させていただく経験ができたおかげで
部屋の音響改善が最高の高音質化の近道と再認識いたしました。

現在の店舗は、今までの経験を生かして音響的に改善されております。
この部屋の作り方で何軒ものオーディオルームを手掛けさせていただきましたが
部屋を弄れない方々の方が圧倒的多数と思いますので
この音響パネルで改善できるお手伝いができればと考えています。

現在、注文品の納品は全て完了しまして
余剰で製作したパネルがございますので即納可能です。

音響パネル
・大:高さ1240mm、幅640mm、厚み30mm
   1枚:¥99,000-(税込み)

・小:高さ  640mm、幅640mm、厚み30mm
   1枚:¥67,100-(税込み)

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posted by SoundJulia at 12:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月24日

Ultimateケーブル 特注バージョン

当店オリジナルのUltimateケーブルをお気に入りいただいているお客様からのご依頼で
さらなる高性能化を果たした仕様で製作いたしました。

こちらはEMTのフォノイコライザーの出力ケーブルです。

ケーブル長が2mと長くなる為、
Ultimateケーブルの標準長1mと同じ程度まで音質劣化を抑える音質対策構造処理を施しました。
ちなみに1mのUltimateケーブルは、
仮想の考え方となりますが、12.5cmのケーブルで接続している音質劣化度と考えていますので
2mのケーブルへ倍の処理を施しましたので2mのケーブルでも12.5cmで繋いでいる感じとなります。
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こちらはプラグがRCA--RCAのラインケーブルですが、
Ultimateケーブルの音質対策構造処理を倍も施しましたので、
仮想の考え方で1mのケーブルでも6.25cmのケーブルで接続している感じの高性能ケーブルです。
音色や表現、分解能はUltimateケーブルよりさらに向上して ご機嫌なリアリティーです。
限界突破構造の音魂ケーブルと名付けました。
店頭のデモ用で1ペア作りましたので
Ultimateケーブルと比べてどれほどの音質差があるのか気になる場合、試聴可能です。
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お知らせ
以前公開しました部屋の音響対策に使用する音響パネル(大)(小)ですが
今回お客様よりご注文をいただいた枚数以上に製作をしておりますので
完成しましたら即納できる在庫を確保しました。
完成予定は確定ではございませんがGW前となっておりますので
さらなる追加など、ご入用のお客様がいらっしゃいましたらご連絡ください。

音響パネル
・大:高さ1240mm、幅640mm、厚み30mm
   1枚:¥99,000-(税込み)

・小:高さ  640mm、幅640mm、厚み30mm
   1枚:¥67,100-(税込み)

posted by SoundJulia at 17:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | アクセサリー、ケーブル類等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月21日

SPENDOR A1 QUADRAL SIGNUM 20

今風のスペンドールとクアドラルのスピーカーを聴かせていただいた..。

スペンドール A1
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早速聴いてみると
LS3/5Aを現代風にアレンジしたようなサウンドで昔のLS3/5Aより中高域が奇麗で分解能が高くなった印象...。
このサイズで密閉型だと現代音源の低域再生がどうなのかと思ってしまいますが、
密閉型独特の低域だら下がり特性の為、締まった感じで減衰しながら低域の下の方まで聞かせます。

全体感としては出音に雑味がなく聞き心地の悪い音が抑えられているので穏やかで安堵感ある試聴ができました。
躍動感高くドスドスチンチンと音が飛び出る様な派手な出音が好きな方にはウケない音ですが、
一日中BGM的に音楽を流していてその出音が気になる事がない出音であることが重要という方にはお勧めです。
と言って大入力で破綻するかというと、音楽信号のピークで100W程度ぶち込んでみましたが
出音がバウバウになって破綻してしまう事は無かったです。

使用に際して94dBと能率が悪いので真空管シングルアンプで使用する場合
出力が数Wしかないアンプで鳴らすには小音量のみの使い方になります。
価格がペア税込みで286,000円なので上質なアンプと組み合わせ
品良く部屋に音を漂わせるような使い方が良いと感じました。


QUADRAL SIGNUM 20
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スタンドへセットした感じ
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大きなスピーカーの前に置いて引いて見ると...。 小型ですね!
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見た目の作りもキレイで価格がペア126,500円(税込み)とかなりお買い得な設定!
スペンドールと入れ替えて聴いてみた感じですが、
出音が現代オーディオの出音に変わり、先に聞いたスピーカーと能率が+1dBしか変わらないのに
同じボリュームでも+3dB程違っているように音が大きく聞こえます。
箱の方式がバスレフなので低域を感じる帯域が立派に出る感じから
見た目のサイズより大きなスピーカーが鳴っているかのようです。
高域も低域もサクサクして爽やかな出音感でみずみずしさを感じます。
日本製の小型スピーカーとは違う音質へ変えたい場合、
きれい系でワイドレンジ感ある出音が好きな場合候補になるかと感じます。

SONIC IMPACT
ガラス製ターンテーブルシートも試させていただきました。
見た目、上質な厚みのあるガラス製で手触りも良い(なんと防弾ガラスだそうです)
触った感じ、レーベル面の凹加工が少ないのが気になりますが、
二枚重ねのガラスの中間へ透明な防振シートが挟んでありますので叩いても
ガラス独特のカンカン響く感じは無いですね...。

プレーヤーへセットして音を聞いてみる...。
出音は穏やかで、しなやかで、滑らか、低域たっぷりという感じでやや綺麗系
昭和の時代にジュエルトーンのガラス製シートを買って今でも所有しているのですが、
これと比べると試聴した製品の方がシートの厚みがあり制振してあるので大人しくて滑らかな出音です。
当店のドライカーボン製ターンテーブルシートは、
レコードの溝の刻みを全て音として出す考えで作っていますので
高S/N、高分解能、超速反応、ワイドレンジ系なんですが、これとは違う出音傾向で面白いと感じました。
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posted by SoundJulia at 13:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年04月01日

EVOLUTION300(WE300Bアンプ) roseRA180 試聴!

新製品のroseRA180とEVOLUTION300(WE300Bアンプ)を
輸入代理店の営業さんが持ち込んできたので試聴させていただきました。
予備知識なしでの試聴ですから先入観なしの感想となります。

先にRA180から...。
パッと見、メカっぽいのでNAGRAのテープデッキを思い浮かべてしまいます...。
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大きなダイヤルと見えるギアは、ボリュームコントロール
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天板 筐体の作りもしっかりしています。
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定価:¥132万(税込み)の機器ですから、調整機能などの作りこみも手が込んでいます。
フォノイコのリアカーブもRIAA以外の各種調整可能!
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音出し前の接続と設定の時に説明されたのですが、
このアンプはLch2アンプ、Rch2アンプの4アンプ構成だそうです!
という事は、バイワイワイヤリング可能なスピーカーの場合、バイアンプ駆動が可能となって高音質化が狙えます。
また、ハイパワーが必要な場合はブリッジ出力可能という事なので、
通常出力させた場合とブリッジ出力でハイパワーにした場合で聴き比べてみました...。

まずはライン入力でCDを聴いてみる...。
故 長岡鉄男 流な表現をしますと、「ハードでシャープでダイナミック!」(笑)

分解能も高く高S/Nでモニター的な出音感!
低域も引き締まり鈍いところが何処にもない感じのHi-Fiのサウンドに聴こえます。
センター位置もバッチリ決まり定位も抜群に良いです。
ボリュームを上げても音の輪郭がダレてこないので
高音質な業務用モニターアンプで鳴らしているかの様です。

続いてブリッジにして同じように試聴...。
音場空間が広くなりクッキリしたタイト感ある出音から余裕ある出音感へ変化しました。
個人的には音場が広いこちらの出音が好みです。

続いてフォノを基本のRIAAカーブで試聴!
アナログの味わいよろしく濃い目の中音などという古典的な出音は皆無(笑)
ラインと同等でモニター的な高分解サウンドで爽快です。
steeiy dan Gauchoを、素晴らしい快音で試聴できました!

リアカーブを弄ると、それなりに変化しますが、
多くのレコードはRIAAがほとんどだと思いますので
録音されている音を変化させるときにリアカーブの設定を弄り
トーンコントロールのように使うのはアリかと感じました。

購買層ですが、このアンプの見た目が好きな方で、
出音はHi-Fi調のモニターサウンド、淀み感のない明確な出音が好きな方に好まれると思います。

打って変わってWesternElectric 300B真空管を
シングルドライヴで使うEVOLUTION300を試聴!
定価:¥110万(税込み)
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奥に見えるミニチュア管(12AX7と12AU7)はビンテージ管を使用

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電源ONでカウントダウンが始まり、終わるとミュート解除で動作となり仕様です。
ボリュームは数値表示で0〜99
リモコンやスマホのアプリで操作も可能な最先端な真空管アンプです...。

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WE300Bのシングルドライブの出音のイメージは、
中高域が美音で音の線はやや細く、
小音量で聞くバイオリンや女性のハイボイスが気持ち良いというイメージですが、
このアンプの場合、見事に裏切られました。(笑)
全域にわたり滑らかな音調で濃い密度感と厚みのある出音感!
中低域はしっかりと腰が据わりボリュームを上げるとリニアに出音が大きくなり歪み感が少ない!
多くの300Bアンプの場合、ボリュームを上げると出音が破綻するアンプが多いのですが
このアンプはしっかりとした出音で試聴が困難な大音量にしても大丈夫です。
同社の300BプッシュプルアンプTRX-300Wの方が美音で線が細い音調です。

TRIODE社で似た見た目の高級ラインPREMIUM ERISEは下記の3種類
@TRZ-300W (300Bプッシュプルアンプ)
AMUSASHI (KT-150プッシュプルアンプ)
BEVOLUTION (KT-88プッシュプルアンプ)

高分解能でHi-Fiな出音順は
A@B EVOLUTION300は@とBの間
出音が厚く太い順は
BA@ EVOLUTION300はBとAの間

今回試聴させていただいたEVOLUTION300は、
WE300Bを安定した出音で、しかも大音量にしても破綻しないアンプを希望の場合ハマります。

国産300Bのアンプと言えばAIR TIHGHT ATM-300Rがあります。
こちらの方の出音はHi-Fi調でクッキリ描き音の線は細く抜けが良く聞こえます。
EVOLUTION300は、それに比べ音の厚みと押し出し感があり音は滑らかで濃いです。
同じ300Bのシングルアンプでも出音感がかなり違いますので
300Bだからこういう音というイメージは当てはまらないと感じました...。

音には好みや好き嫌いがあると思いますので、購入時には試聴された方が良いと感じます。
posted by SoundJulia at 12:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年03月30日

ご注文いただいた音響パネルが完成いたしました。

お客様よりご注文いただきました音響パネルが完成いたしました。
順次お引渡しのご案内をさせていただきます。

今回、特注でご依頼いただいたブラックウォールナット色のフレームとヒノキ材との比較です。

パネル表面の色は同じでもフレームの色が変わるだけで印象が異なりますね!
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音響パネルの使用法ですが、
部屋のコーナー部分(定在波のたまる部分)やスピーカー背面、スピーカー左右のセンター部分、
スピーカーとリスニングポイントの中間点の左右などへ設置しますと、音質は激変します。

コーナー部分はボケや滲みが減り低域分解能が改善され、全体的に音の見通しが良くなります。
リスニングポイントまでの中間点左右は音が澄んで音場空間に影響します。
有名メーカー製の吸音材パネルや音を反射させる構造のパネルとは効果が異なります。

商品は価格を抑えるためバルク品となりますので、元箱などの梱包はございません。
基本的に店頭販売の場合、パネル本体のみのお渡しとなります。
発送の場合は、ヤマト運輸の家財宅急便などを利用いたします。

現在、即納可能商品は、小パネルが5枚のみとなっております。
大パネルは在庫がございませんので受注製作となりますが、何枚か見込み製作いたします。


音響パネルのサイズは大と小

・大:高さ1240mm、幅640mm、厚み30mm
   1枚:¥99,000-

・小:高さ  640mm、幅640mm、厚み30mm
   1枚:¥67,100-

posted by SoundJulia at 18:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | スピーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする